SENSE OF PRESENSE – 世界は響きあうからだ –

人間と自然をつなぐ芸術–art–へ向かって。感覚・表現・交感のゆたかさを探求する旅のノート:松井雄一郎

デザインは、カウンセリングではないが、かたちの話だけでもない。

先日のミーティング仕事。

日当10万円は出したいくらいだよ、
と、トップの方に言っていただけたようで
良かった。

自分でも、それくらいの働きをしよう
と思っていたので、ホッとした。



その後、担当者(親しい友人)
とのやりとりのなかで、
これまでも感じていたこと
あらためて言葉にしてみた。

どんなことかというと。

クライアントワークの場合

とくに、組織や活動のコンセプトを
表現するような仕事の場合

分かりやすいのは、
会社案内のディレクションとか
ブランドやメディアの立ち上げとか

僕の仕事には
おおきく2つのレイヤーがあるみたい。

ひとつは
プロジェクト全体の方向を見通して
共有できるイメージやビジョンがある状態を
つくること。

必要であれば
その風景を描いたり言葉にすること。
これはだいたい、デザインと呼ばれている仕事。
 
 
もうひとつは、
ひとりずつのスタッフが
プロジェクトと自分の関わりを確かめていく、

あるいは、その人の軸に近いところから
主体的に関われる回路を確かにする、
そういう、

誇張していえば、
カウンセリングに近いような仕事。
 
これは、そうしようとしている、というより
ちゃんと話を聴いて、自分の想いも確かめて
場をともにしていると、そうなるしかない
というかんじか。

 
このふたつを、
デザインのプロジェクトの話をしながら、
水面下で同時にやってる、というのが、
自分でもよく分かる機会だった。

日当10万円は出したいくらいだよ、

というコメントを、私は
このことの両立への評価だと受け取った。
よかった。ほっとした。
ちゃんと感じてくれる人がいる。

治療を目的にしていないが、
極めて治癒的である、という芸術がある。
私はそういうのを本来の芸術だと思っている。

自分の仕事が、すこしでも
そういうあり方に近づき
同時にそのことが、ちゃんと伝えられて
受け取ってもらえたらいいなとおもった。